【第46回 日本チャンキー協会 通常総会を札幌にて開催致しました】
日時:2018年6月6日(水)
場所:ホテルライフォート札幌
2018年6月6日(水)、ホテルライフォート札幌(北海道・札幌市)におきまして、第46回 日本チャンキー協会通常総会を開催致しました。
総会冒頭、吉原洋明会長(日本ホワイトファーム㈱代表取締役社長)は、次のように挨拶しました。
「私たちの食鳥業界も、ここ4,5年は相場も非常に堅調で、チャンキーの成績も育種改良以上の成績がでており、全体的に好調に推移しているが、しかし、ここにきて少し状況が変化してきている。
厳しい相場環境であったり、飼料を含めた生産原価の高騰であったり、いろいろな外部要因の不透明な部分はあるが、これについては、業界で頑張っても取り込むことが難しい部分であると思う。こういった時こそ、業界内部で、将来さらに発展していくために課題になっている部分をどうしていくか考えていかねばならないと思う。例えば、生産施設の老朽化問題、AIの国内発生における防疫強化体制など、様々な課題があげられるが、特に私は人材確保について課題があると感じている。今、増産ムードが高まっている中、人材確保について非常に厳しい状況となっているのではないか。
例えば、当社では60歳定年の中、65歳、70歳を超えても働いていただいている方もおられる。5年・10年後、この方たちが退職された後、その方々に見合う若い人材が当業界に入ってきているかというと、どうだろうか。若い人たちが食鳥業界に入りたいと魅力を感じてもらえるような業界に変えていかねばならないのではないか。
私たちの業界は、鶏の賞味期限が牛や豚よりも短いこととあいまって、休日日数が少ない傾向にある。従って、採用募集では休みについて謳い辛い。今の若年層は、給料面でもそうだが、休日日数が少ないとエントリーさえしてくれない状況ではないだろうか。どこかで、この問題について考えていかねばならないのではないか。当社では、まだ様々相談しなくてはならないが、来年に向けて、休日日数を増やせないか検討に入っている。厳しい状況は続くが、私たちの業界が若い人々にとって魅力的な業界となれるように、総会後の講演を参考にしたい。
また、総会後には2017年度優良会員表彰式があるが、発表の数字を見ると、非常に高い成績を各社あげている。厳しい環境は続きそうだが、この良いところを会員の中で供給・共有しあって、今後さらに国産チキンが、協会が発展することを祈念する。」
その後、会長自ら議長進行役となった通常総会では、第1議案から第5議案まで滞りなく審議、可決されました。任期満了に伴う役員・部会委員の変更はこちら(敬称略)。
※今回の改選で退任された皆様、今まで当協会の発展にご尽力いただきましたこと、ここに厚く御礼申し上げます。今後とも、変わらずご指導ご鞭撻のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
2017年度 成績優良会員として表彰された皆様はこちら(敬称略)。
最後に、㈱日本チャンキー 吉田忠司社長が、
「日本チャンキーの社長に就任し、ちょうど1年が経った。以前として未熟な点は多くあるが、多くの方々のご指導、ご意見に感謝したい。
この1年の鶏肉業界について、昨年鳥インフルエンザが猛威を奮ったという経緯から、本年もその発生を懸念していたが、幸いにも1月の香川での事例にとどまっている。これは、業界をあげての防疫強化意識の高まりに加え、各行政機関による対策強化の取り組みなどの結果によるものだと考えられる。関係各位のご努力の賜物と理解し、改めて感謝申し上げたい。
一方、鶏肉相場に目線を投じると、年間を通じて鶏肉に対する安定的な需要と、それに伴う相場で推移し、昨年に引き続き鶏肉関係業者は、全般的に良い決算を迎えることが出来たと伺っている。しかし、本年4月以降、鶏肉の需給バランスが崩れ始めており、相場も弱く推移している。加えて、海外の穀物原料相場も上がってきている。かつてのように、相場の上下に振り回された国内鶏肉業界に戻って欲しくないと、個人的に願っている次第である。
先程、2017年度の表彰が行われた。毎年の成績を見ると、チャンキー種のポテンシャルの高さ、性能の改善もさることながら、その特性を十分にご理解いただき、能力を存分に引き出していただいている会員の皆様のご尽力、技術力の高さには目を見張るものがあり、改めて御礼申し上げる。
チャンキーの供給元であるAviagen社では、毎年4,5年後を見据えてチャンキーの性能、および成績改善に取り組んでいる。ここ最近の種鶏の成績を見ると、2012年度のゲノミクスによる育種改良の成果が顕著に現れ始めているのではと考える。例えば、本年度全国平均HHEは、前年対比2.63個増の186.48個、HHCは4.55羽増の158.37羽となっている。
これら成績を踏まえ、数値で明確に確認出来る結果となっていると同時に、一定期間の平均を見て、時代を先取りしたAviagen社のゲノミクスの精度が着実かつ飛躍的に上昇していると考えられる。今後も、皆様のご期待通りの成績向上が見込まれると予想している。株式会社日本チャンキーとしても、今後更なるAviagen社との関係強化に取り組み、またチャンキー種の性能改善に見合う、社員の技術力向上とサービス向上を図っていく。会員の皆様には、チャンキー種、日本チャンキー協会、株式会社日本チャンキーの引き続きのご愛顧を、宜しくお願いしたい。」
と挨拶し、通常総会を締めくくりました。
以上