【 10年振り!営業ゼミナール開催 】
 去る11月1日に、東京港区のメルパルク東京において、㈱日本チャンキー及び日本チャンキー協会の共催で営業ゼミナールを開催いたしました(参加者 103名)
ゼミナールは、松本弘文氏(㈱松本鶏園 代表取締役社長)の司会で開会されました。

 24th_sales_1最初に主催者を代表して、㈱日本チャンキーの菊池社長が、日頃のご愛顧と今回の参加への謝辞を述べた後、「2007年の英国でのAI発生から、チャンキー種の供給に関し、皆様には色々とご心配、ご懸念をお掛けし申し訳ございません」と述べ、更に「現在、全国的にヒナが不足しているが、その最も大きな原因が今年の猛暑。日頃は考えてもみなかったが、ブロイラーも農産物の一つと今更ながら気付かされた。一部には、種鶏の生産能力が低下したのではとの指摘もありますが、育種会社はブロイラー成績である飼料効率、増体を重点改良目標としており、繁殖性能の改良速度が遅くなってはいるが、決して後退させていることはないことを、誤解のないようにお伝えしたい。当社は、発足以来一貫して英国産の原種鶏を導入してきたが、先に述べた通り、英国AI発生により原種鶏を輸入可能な基地、豪州や米国から輸入を行ってきた。その米国由来のブロイラー成績が出るに従い、成績差が指摘されてきた。昨年の英国の輸入解禁を受け、当社はいち早く英国からの原種鶏導入に切り替えた。その結果として、今年一杯でほぼ英国由来の種鶏供給に切り替わる。そして、ブロイラーにおいては来年一杯で英国産に切り替わる予定だ。こうした過程の中、暫くブランクのあった英国産ブロイラーの性能はどうかという質問を、多くのお客様から頂いた。
6月の総会時にも申し上げたが、今年の5月に渡英し農場を訪問、生産者との話から、性能は順調に改善され改良の方向性も以前と同じ、管理も大きな変更がないことをこの目で確認してきた。

 24th_sales_2こうした中で、先週エビアジェン社主催のアジア・オセアニア地区のチャンキーGPS・PS取引先を集めた会議が日本であった。その出席者の中に、ブロイラー成績が世界一と言われているニュージーランドのティーゲル社の生産関係者もいた。そこで、今回はその実態と秘訣を伺うべく、講演会をチャンキー協会と相談の上で企画した次第だ。またこの機会に、エビアジェン社の現状と世界のブロイラー産業予測、シェア拡大を続けているエビアジェン社の世界市場での実態、評価、今後の販売戦略を聞くこととした。
最後に、今まさに出荷されはじめたUKブロイラーの成績もお伝えする。今回のセミナーは、チャンキー協会の年度事業計画には予定されていないが、皆様にとって興味深いものと思い、協会長、広報部会長との相談の元、共催の形で開催させて頂いた。今日の講習会が、各社の農場成績向上のヒントととなり、改善されることを主催者のひとりとして切に望みます」と挨拶した後、講習会がはじまりました。

24th_sales_3まず、エビアジェン社・上席副社長 ビル・サウザー氏が「エビアジェン社の世界戦略と供給体制」のテーマで講演し、続いてティーゲル社・生産部長 リチャード・ライナー氏が「ニュージーランドのブロイラー産業とティーゲル社の概況」と題して講演を行いました。
最後に、㈱日本チャンキーの山崎取締役営業部長が、今年は初めに英国から輸入したPSの産卵がはじまったことを受け、「速報!UKブロイラー成績」と題して野外成績報告を行った。種鶏の成績は産卵ピークを終えた4群を紹介、いずれも産卵ピーク88%~92.1%と好調であること、またブロイラーについても、まだ産卵開始から日が経っておらず、ジュニア卵が主体であること、また例数が少ないことを皆様にお断りした上で、特に育成率(2%前後)、FCR(0.08~0.09)の改善、安定がみられ、大きな期待が持てると確信した、と締めくくった。

 

24th_sales_4全講演を終え、中村義昭広報部会長(㈲武雄種鶏孵化場 代表取締役社長)の閉会の挨拶で、全日程を終了いたしました。
 終了後、ニュージーランドのブロイラー成績、また再開された英国チャンキーの成績を話題に、安堵と期待で和やかに懇親会が進められました。