去る平成17年4月26日~27日に、東京グランドホテルに於いて第81回技術ゼミナールを開催致しました。
今回、大変多くの方々にご参加頂きまして大盛況のうちに終了致しました。
ご参加頂いた皆様はもとより、ホテルスタッフの方々のご尽力にも心から感謝致します。有り難うございました。
今回のゼミの内容について、下記の通りご報告申し上げますので、残念ながらご参加頂けなかった方、再度ご覧になりたい方は是非ご覧下さい。
また、ご意見・ご感想等お気付きの点がございましたら、こちらまでご連絡下さい。
日本チャンキー協会(秋山宗雄会長)は4月26日、27日の両日、東京都港区の東京グランドホテルで第81回技術ゼミナールを開催したが、全国から180名の 会員が出席し、熱心に聴講しました。
【 1日目 】
田中康之氏(㈱日本チャンキー)の司会で進められた第1日目の冒頭、挨拶した秋山会長(日本ホワイトファーム㈱社長)は、『今回のゼミナールの当初開催予定は2月でありましたが、昨年のAI発生から、冬場の防疫意識を考慮して4月へ延期となりました。そのような中で180名の出席を数え、盛大に開催出来た事を喜びたいと思います。業界としてはAIの脅威のみならず、夏場の生産性を如何に確保するかが大きな課題です。昨年は多くの台風襲来による被害もありました。
最近は一部の地域でNDの発生が報告されていますが、このことはAI発生の教訓から防疫・衛生の意識の高揚によって、厳しい目で監視されている証とも言えるのではないでしょうか。各社ともに防疫マニュアルの徹底が図られている現状ですが、今後も気を引き締めて、対応と検証に取り組まねばなりません。近年の夏場の猛暑は南北ともに同じ位ですが、北の被害は特に懸念されるところです。
今回のゼミナールでは、高温時でのブロイラーの栄養・管理・防暑対策などを取り上げ、タイムリーなテーマであると考えます。昨年は、一部の地域で夏場の増体不振が話題となりましたが、一つの現象だけで捉えるのは早計で、今年の夏や秋、また冬の経過を見て、総合的な判断をするべきだと考えます。今回のゼミナールでは、このテーマを中心として掲げましたが、会員の皆さんがこのゼミナールでしっかりと勉強し、それぞれの現場で取り組み、そして検証を行なって今年の夏場の課題を乗り越えて、成果を発揮して欲しいと思います』と述べ、第1日目の講演に移った。
まず、第24回海外視察(第14回チャンキーミッション)の報告で、㈱日本チャンキーの高山武仁氏がミッションの概要とエビアジェン社の育種方針について、中部飼料㈱の丹羽昇氏が英国での飼料事情などについて講演しました。
引き続き、「高温環境下におけるブロイラーの栄養と給餌」と題して、エビアジェン社・研究開発部 上席栄養マネージャーのマーカス・ケニー氏が、チャンキーブロイラーにおけるヒートストレスや高温時の栄養とその反応などについて解説しました。
15分休憩の後、エビアジェン社・アジア担当 技術サービスマネージャーのマイケル・ガーデン氏が「暑熱気候でのブロイラー管理と飼育環境の問題」と題して講演しました。特に暑熱気候での鶏舎環境の基本的な考え方と管理について、諸外国の例を紹介しながら解説しました。
【 2日目 】
松本弘文氏(㈱松本鶏園)の司会で進められた2日目は、「中南米におけるブロイラー生産の現状」という題目で、エビアジェン・ラテンアメリカ社 上席販売マネージャーのルイス・セシオ氏が南米、特にアルゼンチンのブロイラー生産の実情を紹介しました。氏はその中で、1995年から20億羽にも及ぶ成績をもとにした資料を分析し、日本の実績と比較しながら防暑対策の実施状況と効果などについて詳しく紹介、解説しました。
90分間の講演の後、15分休憩を挟んで㈱日本チャンキーの戸田功氏が「日本の防暑対策の実情」と題し、国内の防暑対策の現状や注意点などについて、具体例を示しながら解説しました。
最後は、ブロイラー部会長の橋本信一郎氏(丸紅畜産㈱)が閉会の挨拶を行い、2日間の日程を無事終了しました。
(ty)