去る平成18年9月6日~7日、ホテル名古屋ガーデンパレスに於きまして第84回技術ゼミナールを開催、無事終了致しました。
今回は予想をかなり上回る方々にご参加頂きました。スタッフ一同、心より感謝申し上げます。有り難うございました。
遅くなりましたが、下記の通り開催内容をご報告申し上げます。ご意見・ご感想等、お気付きの点がございましたらこちらまでご連絡頂けましたら幸甚に存じます。
日本チャンキー協会(秋山宗雄会長:日本ホワイトファーム㈱社長)は、9月6、7の両日、名古屋市のホテル名古屋ガーデンパレスで第84回技術ゼミナールを開催致しました。今回のゼミナールでは、チャンキーブロイラーにとって最もふさわしい飼料栄養(最適な栄養密度とその体系、および形状など)の考え方をメインテーマに開催しました。全国から会員の皆様や、今回のゼミナールから初めて出席頂きました報道各社の皆様方を含め、200名の出席を数える熱気溢れるゼミナールとなりました。
第1日目は、山本満祥氏(㈱山本養鶏孵化場)の司会で進められました。同協会ブロイラー部会長の橋本信一郎氏(丸紅畜産㈱)は冒頭の開会挨拶で、当日午前に誕生された悠仁親王の吉報に触れられて、ご自身が20数年前に参加された青年海外協力隊出発の際に、当時の皇太子妃殿下の美智子様から優しいお言葉を頂いたというエピソードを紹介されました。 また、国内外の鳥インフルエンザ(AI)の状況から、これからの秋・冬に向けては一層の警戒が必要であることや、今回のゼミナールで知識を吸収して経営のお役に立てて頂きたい、と述べられてゼミナールが始まりました。
最初の講演では、エビアジェン社研究開発部上席栄養マネージャーのマーカス・ケニー氏が「ブロイラーの栄養について」のテーマで、チャンキーブロイラーの性能を最高に引き出すための栄養の考え方について詳しく説明しました。その中で、給餌体系や最適な飼料の形状についても触れ、チャンキーブロイラーにとって初期の栄養密度、特に飼料中のタンパクレベルが非常に重要であり、栄養レベルを下げてはいけない事を強調しました。
このあと、国内の飼料メーカー各社から、「我が社のチャンキーブロイラーの栄養の考え方」のタイトルに基づき、中部飼料㈱研究技術部の丹羽昇、日本農産工業㈱研究開発センターの伊藤博史、日清丸紅飼料㈱テクニカルサポート部の畠山知己の各氏が、それぞれブロイラー飼料の商品開発や取り組み姿勢などについて報告し、初日のプログラムを終了しました。
午後6時からは懇親会が開かれ、全国から集まった多くの会員の方々が情報交換と懇談に 花を咲かせ、名古屋の夜が更けて行きました。
第2日目は、大沼和雄氏(㈱オオヌマ)の司会で進められ、㈱日本チャンキーの田中康之、森川敦夫の両氏から「種鶏・ブロイラーの成績」と「ブロイラー指標の改定」について報告がありました。
続いて実情報告、「優良会員の報告」として種鶏部門からは丸紅畜産㈱霧島事業所の新村太一氏が、ブロイラー部門からは㈲土橋ブロイラーの屋形場一弘氏が、それぞれ自社での飼養管理や取り組みについて報告しました。
プログラムの最後として、㈱日本チャンキーの戸田功氏が「ブロイラー冬場管理のポイント」と題して、冬を迎える上でのチャンキーブロイラーに対する飼育管理の重要な事柄について説明しました。その要点としては、
①採食行動を妨げない舎内環境を作ること
②舎内温度の維持と均一化を図ること
③育雛域に適温帯を広く確保すること
④換羽終了までは給温しながら換気に努めること
⑤最低換気は間欠換気を取り入れる
⑥外界の温度変化に機敏に対応すること
などについて注力することを強調し、機械に頼りすぎないで状況に応じた判断と対応が大切であることを説明しました。
最後に、日本チャンキー協会種鶏孵卵部会長の甲斐光夫氏(㈱松本鶏園)が閉会挨拶を行い、2日間の日程を終えました。
初日のプログラムの後に開催されました種鶏孵卵、ブロイラー、広報各部会の合同委員会では、次回の第85回技術ゼミナール開催の内容が検討され、来年2007年4月11日・12日の両日、仙台市で開催することが決まりました。
今回同様、日本チャンキー協会の会員皆様方の多くのご出席を賜りますようお待ちしています。