去る平成14年2月20日~2月21日、宮崎・シェラトン・フェニックス・ゴルフ・リゾートに於いて、第76回技術ゼミナールを開催致しました。
今回は、過去に例を見ない程の大盛況振りでした。ご参加下さった方々、またご協力下さった方々に、心より御礼申し上げます。
それでは、以下に内容を簡単にご紹介させて頂きますので、是非ご覧下さい。その上で、ご意見・お気付きの点がございましたらこちら迄ご一報頂けたら、幸甚に存じます。

76th_seminar

(講演順)

『世界の鶏病事情について』  講師/インチコルム・ベタリナリー・サービス
獣医師 エドワルド・L・ソーカ 氏
【 要旨 】
同氏は、英国のほかヨーロッパと南アメリカの超大型インテをカバーする第一線の立場から、21世紀の養鶏産業が直面する安全性、健康の課題を提示。抗菌性添加物の排除、コクシジウム、IB,ARTなどの鶏病情報およびサルモネラやトリインフルエンザについて詳しく解説。

『安全な鶏肉生産-ブロイラー養鶏場の食中毒対策とHACCPの導入』
講師/食品・環境衛生研究所
主宰 農学博士・技術士 横関 正直 氏
ブロイラー農場でのHACCPについて詳細かつ具体的に解説し、失敗例も示すことでHACCPの問題点などを明確にし、また、HACCP導入における膨大な文書等の管理作業の合理化が可能なパソコンを利用した導入ソフトを紹介。
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『ブロイラー飼育におけるコクシおよびクロスト対策について』
講師/財団法人 日本生物科学研究所
主任研究員 大永 博資 氏
【 要旨 】
ブロイラー飼育におけるコクシジウムおよびクロストリジウム症対策について、無薬化に伴う最大の問題点を科学的に解説。
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『チャンキー種鶏管理マニュアル改訂の要点』
講師/株式会社 日本チャンキー
茂田 洋史
【 要旨 】
1999年度版から2002年度版への改訂にあたり、その主な要点を解説。
【 詳細 】
主な改訂項目の詳細解説は以下の通り。
1)種鶏成績指標  ( )は旧指標
産卵率・産卵数・種卵数・雛生産数が向上
ピーク産卵率 86.4%(84.6%)
産卵率 HHE 64週齢 177.26卵(173.03卵)
雛獲得数 HHC 64週齢 143.22羽(139.81羽)
2)体重指標
オス体重の変更(育成期42日令で140g増、以降旧来指標に平行)
3)育成管理
育雛温度 クロップフィルテスト(そ嚢のチェック)
制限給餌でのスキップ法の注意点
4)オスの管理
配雄時期の変更  126~161日令(140~154日令)
5)グリル幅
オスの断冠実施如何による推奨幅の変更
6)5%産卵からピーク産卵までの給餌量
ピーク産卵時のME摂取量の変更  454~481kcal(450kcal)
温度補正・飼料増量および減量プログラムの変更
7)重要な環境要因
舎内最適温度と換気量 飼料衛生としてのサルモネラコントロール
8)光線管理
9)理想的な孵化成績の達成
10)衛生と健康
11)栄養成分表  とくにアミノ酸含量の変更

『チャンキーブロイラー飼育管理のポイント』
講師/株式会社 日本チャンキー
戸田  功
【 要旨 】
チャンキー種の育種会社であるエビアジェン社(Aviagen Ltd.英国)は、1998年からブロイラーの初期体重の改善に向けた育種改良の軸足を変更し、2002年には野外での実績で示されるが、この育種改良による性能向上をより発揮させるための農場管理の重要ポイントを詳細に解説した。特に給餌からの育雛期の飼養管理について、その重要性を説き、農場での具体的な管理方法について述べた。

【 詳細 】
1)育種改良は進んでいる  毎年改良進行
2)育雛(餌付)管理がますます重要になる  温度・湿度・空気の質・照度・給餌
3)雛に如何に餌を食べさせるか  初期の食欲発達
4)環境の改善・調査  舎内環境の実態把握と改善方策
5)雛の観察・調査  トリの散らばり、食べ方、発育状態
6)栄養内容の確認  給餌時の高栄養価飼料
7)栄養の吸収・効率  給餌時のクランブル飼料