2008年11月19日から3日間、岡山市内で第7回チャンキースクールを開催しました。
昨年に続き、今年も種鶏経験年数5年以下を対象として募集したところ、締切前に既に定員オーバーとなりましたが、運営の都合上定員の20名(17社)に絞らせて頂きました。今回は、受講生の方々がより理解をしやすい様に、昨年使用のテキストを特に念入りに見直しました。3日間の運営は、技術普及課の戸田功、荒木俊一、田中康之、森川敦夫で行いました。
【 1日目 】
午後1時半から弊社・菊池社長の開講挨拶、営業課・山崎修二の「ブロイラー業界概要」で始まりました。
国産鶏肉の全体生産量、各受講生の所在地の需要など具体的な感覚が掴めたことでしょう。続いて、チャンキー種育種元であるエビアジェン社の「育種改良」を荒木、鶏の生理も理解して管理に繋げて頂く様にと「鶏の基礎」を戸田、4講義目として森川が「育雛管理」をお話ししました。「育雛管理」は、最も受講生の方々が経験している分野で、事後アンケートの結果において、最も興味を持って頂けた講義の一つでした。
【 2日目 】
岡山では、珍しく早朝の外気温が0℃まで冷え込んだ2日目。
寒さで気も引き締まる中、森川の「体重コントロールと斉一性管理」からスタート。
ピーク産卵頃まで、いかにバラつかせない管理が大切かが昨日の育雛管理から結びついたことでしょう。 また、体重測定データからパソコンを使わずにするCV計算とグレーディングシミュレーションなどは、皆さんにとって初めての経験だったのではないかと思います。小休憩を挟んで、荒木より「育成期後期から生産期初期の管理」。日頃管理していると必ず課題になる巣外卵対策についても触れました。7講義目として、戸田より「光線管理」。5%産卵時期コントロールの重要性も理解して頂けたでしょうか。
昼食後、田中より「オスの管理」。
最終成績は受精率に大きく左右されるために、事後アンケート結果では最も興味を示された講義でした。生涯を通しての週間増体、均一給餌が今まで以上に重要であることを理解して頂けた結果だと嬉しく思いました。
続いて、「生産期の管理」を森川から。高産卵が特徴のチャンキー種に対応した、増量プログラム等の説明が中心でした。それから「舎内環境(換気)」を田中より。結露と床湿りに悩んでいる受講生が多く、入気方法が解決のポイントであることを説明しました。
2日目最後は、バイオセキュリティ部の太田獣医師より「鶏病と衛生管理」を約90分。鶏病解説だけでなく、鶏の写真や解剖ビデオを使って分かりやすく説明しました。
親睦を図った夕食会では、参加者の皆さんとお話しをして、他社との取り組みの違いや、進度の話題に衝撃(?)も受けたのではないでしょうか。
【 3日目 】
スクール最終講義として、田中が「種卵の管理」について説明。
今までの各管理ポイントの『点』が、この講義で最終的に『線』となって繋がって下されば幸いです。
こうして全9講義が終了した後、「グループ討議及びまとめ」に今回のスクール中最も長く時間をご用意しました。
約7名ずつ3グループに分かれ、「良質なブロイラー素雛を生産するためには」という統一したテーマで、各グループ活発な意見交換をしました。大きなテーマではありましたが、スクール3日間を通して学んだたくさんの項目が次々に出題され、45分の協議時間では全く足りないグループもあった程盛り上がっていました。
終了式では、菊池社長より受講生一人一人に修了証が手渡され、続いて山本営業部長から「現場に戻られてからも基礎を大切に」との言葉で、今回のチャンキースクールは締めくくられました。毎年、閉講式になると、「このスクール内容が、本当に皆さんの役に立つといいなぁ」と思います。今後の受講生皆様方の活力、成績改善の基礎となることを祈るばかりです。
来年も、趣向を凝らした解説、テキスト作りに努めて参ります。
ありがとうございました。
以上