2011年11月9日から11日の3日間、本社事務所が入居しております岡山県農業共済会館6階大会議室にて、第9回チャンキースクールを開催致しました。

今年も、北は北海道から南は鹿児島まで、予定定員を上回る26名の参加となりました。種鶏経験1年未満の方も参加していた為、私たちとしても種鶏の最終目的である”如何に数多くの良質な雛を獲得するか”を容易に理解して頂けるようなテキスト作りを行い、講義では事前アンケートでお問い合わせのあった事柄にも考慮しながら説明致しました。

school9_83日間の運営は、営業部技術普及課の戸田功、田中康之、森川敦夫で行いました。

school9_1【1日目】
 午後1時半から弊社・菊池社長の開講挨拶、営業課・小久保英明の「ブロイラー業界概要」で始まりました。皆さん緊張の中、国内ブロイラー産業が現在どの様な状況なのか、5大生産県や飼養戸数等についての説明がありました。
 続いて、チャンキー種育種元であるエビアジェン社の「育種改良」を森川、鶏の生理も理解して、管理に繋げて頂く様にと「鶏の基礎」を戸田、4講義目として田中が「育雛管理」をお話ししました。
 育種改良では、何を目標にどの様な方法で改良を行っているのか、鶏の基礎では日頃皆さんが飼育されている鶏とは?を鶏の生理も踏まえて説明を行い、育雛管理ではスタート餌付けがいかに最終目標を達成する為に重要なのかを理解して頂けたと思います。
 夜には懇親会があり、アルコールが入ったせいか、皆さん積極的に情報交換をされていました。

school9_2【2日目】
 昨夜親睦を深められた皆さんは、朝8時半から「体重コントロールと斉一性管理」と題し、戸田から28~154日令間の管理ポイントの説明を受けました。肉用種鶏の育成期において重要視されるバラツキについて、管理管理上での注意点の説明を受けると共に、実際に手計算でバラツキを求めることにより、ポイントが掴めたのではないでしょうか。
 続いて、田中が「育成期後期から生産期初期の管理」と題し、106日令意向の管理を、♀管理を中心に、特に関心の高い巣外卵についても説明しました。巣外卵対策は内容も多く、皆さんの農場で出来る事のヒントを得られたのではないかと思います。

school9_3昼食後、「オスの管理」を森川から説明。生産期を中心に、配雄後の管理注意点を説明致しました。生涯雛獲得羽数が受精率に左右されるため、生産期間を通じての体重コントロールの重要性やコンディションの維持と確認方法等について、理解して頂けたことと思います。
 続いて「生産期の管理」を田中より、高産卵が特徴のチャンキー種に対応した増量プログラム、後半の産卵持続の為の減量方法等の説明をしました。
 その後の「舎内環境」では、夏場と冬場対応を換気の面から森川が説明。夏場の風速の重要性や、冬場の結露対策等、基本的な換気のポイントが理解出来たのではないでしょうか。
 2日目の最終講義は、弊社バイオセキュリティ部の太田より、「鶏病と衛生管理」と題し、説明を行いました。皆さんが一番興味を持たれているコクシジウム症について、動画を用い、ワクチン投与方法やオーチスト検査実施方法等に、特に時間を掛けて説明をしました。

school9_4【3日目】
 最終日の1講義目は「種卵の管理」として、戸田より種卵の取り扱い方法や基礎知識を説明。「生きている種卵を確実に雛にしましょう」というコメントで最後の講義を締めました。
 全ての講義が終了した後、3グループに分かれて「グループ討議及びまとめ」を2時間かけて、共通例題の「後半受精率低下要因と、次回鶏群への対応策」について討論して頂きました。最初は意見も少なかったグループも、最終的には活発な意見が飛び交い、3グループとも様々な支店から答えを見つけ出そうと、討議に熱が入っていました。

school9_5長かったようで短かったスクールも、グループ討議をもって全ての課程が修了。 閉講式では、3日間頑張ってきた証である修了証を、弊社山﨑営業部長より授与されました。閉講の挨拶で無事全日程を終えた皆さんの表情は、充実感で溢れていました。

school9_6当スクールも今回で9回目を迎え、今までの卒業生も各社の中核を担う存在になっておられます。9期生の皆様方も、今回のスクールで各作業内容にどれも意味があることを実感されたと思います。
 今後も、学ばれた知識を現場に活かし、会社を牽引して行かれることを期待しております。

school9_7最後になりましたが、私共も皆様方の貴重な意見を反映しながら、今後も良いスクール運営に努めてまいります。
3日間ありがとうございました。
以上