2013年11月13日から15日、岡山県農業共済会館にて第11回チャンキースクールを開催しました。

今年も北は北海道、南は鹿児島と全国から28名が参加されました。講義では、皆さんが飼養管理において普段疑問に思っていることを明確にし、種鶏の産卵、受精成績の向上と良いヒナの生産に繋がる飼育管理ポイントを説明しました。

【1日目】
　初日は、午後1時半に開校式を行いました。弊社・森永社長の開講の挨拶のあと弊社営業部員紹介、そして参加者の自己紹介を行い、少し和んだところで記念撮影をしました。
　第1講義は営業課・小久保の｢ブロイラー業界概要｣でスタート。養鶏の歴史から始まり、現在の国内での飼養状況について説明しました。
　2講義目は｢育種改良｣を西村、3講義目は｢鶏の基礎｣を田中が講演しました。育種改良では、チャンキー種鶏がどこで、どのように、そして何を目標として育種されているのか、また鶏の基礎では、飼養管理をしていく中で基礎知識となるニワトリとはどのような生き物なのかを説明しました。
　初日最後の講義は、いよいよ飼養管理についてです。まずは｢育雛管理｣と題して初期管理の重要性を森川が説明しました。最終的にたくさんのヒナを獲得するために、如何に餌付けからの管理が重要かを理解できたと思います。
　夜はより親交を深めていくために懇親会を開きました。お互い現場の生の声を聞きたいと、同じ目標を持って参加した仲間同士、情報交換に熱が入っていました。

【2日目】
　前日、大いに交流を深められた皆さんは、緊張感もほぐれ、和やかな雰囲気でのスタートとなりました。
　1講義目は、田中より｢体重コントロールと斉一性管理｣について説明しました。鶏の生理的発育にとって大切な育成期の体重コントロールについて、管理のポイントを掴めたと思います。続いて森川による｢育成期後半から生産期初期の管理｣では106日齢以降の管理について説明しました。目標5%産卵日齢を達成させるための光線管理の考え方、また皆さんの関心が高かった巣外卵対策について理解できたと思います。
　午後からはまず、西村より｢オスの管理｣について、育成期から揃いの良いオスを育てること、生産期では体重コントロールを最後までおこなうことを説明しました。ヒナ獲得のためのオス管理の重要性についても理解できたと思います。
　続いて森川からの｢生産期の管理｣では高産卵が特徴のチャンキー種に応じた5％産卵以降の給餌プログラムについて説明しました。また季節による餌の増量、減量の考え方についても理解できたのではないでしょうか。
　その後の｢舎内環境｣では夏場、冬場の換気の目的と方法について田中が説明しました。舎内での風の動き方、夏場の風速の重要性、冬場の結露対策等の換気のポイントが理解できたと思います。
　2日目最後の6講義目はバイオセキュリティ部・太田より｢鶏病と衛生管理｣と題して、皆さんの関心が高いコクシジウム症のワクチン投与方法やワクモ対策について説明しました。また病理解剖の動画により、解剖の手順等も理解できたと思います。
　普段は農場で体をつかって仕事をしている皆さんにとって、1日中椅子に座っての講義は学生時代以来の方も多く疲れも見えてきましたが、この日の夕食会でもまだまだ話が尽きない様子でした。

【3日目】
最終日の講義は1講義だけでした。｢種卵の管理｣と題して、西村より種卵の取り扱いについて説明しました。生きている卵を確実にヒナにするために、卵の構造を頭に描きながら種卵管理のポイントが理解出来たと思います。
全ての講義が終了した後、｢グループ討議及びまとめ｣をおこないました。受精率低下鶏群のグラフから見られる低下の原因と次回鶏群への対応策について4グループに別れて議論し、代表者に発表もしてもらいました。皆さん今回スクールで学んだことや、自分の飼育経験を活かした活発な意見交換となりました。

3日間に亘るスクールも、このグループ討議をもって全ての課程が修了しました。閉校式では弊社・森永社長から修了証が授与され、修了書を受け取る皆さんのお顔は夫々達成感に溢れていました。また弊社・山崎営業部長の閉講挨拶で第11回チャンキースクールは無事終了しました。
今回のスクールでは、講義後の質問も非常に活発に行われ、１日目は終了時間が大幅に延長となったのが印象的でした。このスクールを終えて、今まで農場でおこなってきた管理の意味や目的がより明確になったと同時に、このスクールに参加させてくれた会社に対する感謝、今回学んだ知識を仕事に生かしていく「使命感」と「やる気」のようなものを再認識された様子でした。また共に成長し合える貴重な仲間を得ることが出来たことは大きな財産になったのではないでしょうか。

最後になりましたが、今回参加して頂きました皆様方の貴重な意見を参考に、今後ともこのチャンキースクールが参加者にとってより良いものになっていくよう努めてまいります。
皆様3日間ありがとうございました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上