““8期生巣立つ””
2010年10月20日(水)から3日間、岡山市内にある農業共済会館において第8回チャンキースクールを開催いたしました。
昨年はチャンキーブロイラースクールを2回開催したことにより、毎年開催されていたチャンキースクールが催されませんでした。その影響によってか、例年通り種鶏経験5年以下を対象として募集したところ、締切り前には定員を大幅にオーバーいたしましたので、各社(各事業所)1名に絞らせて頂き27名(26社)の参加となりました。
今回も一昨年使用したテキストを元に、新しい情報やより理解しやすい様な写真・動画を踏まえて内容を見直しました。
3日間の運営は、営業部技術普及課の戸田功、田中康之、森川敦夫が担当いたしました。
【1日目】
午後1時半より、まず弊社・菊池社長が『2年ぶりの再開となりましたが、年末需要に向けての繁忙期に関わらず参加して頂き、感謝いたします。現在雛不足が全国的に大きな問題になっております。夏場の暑さが影響したこともあるでしょうが、安定したひよこの供給を目指すために種鶏の管理が大変重要だと改めて感じます。
ぜひこの機会に種鶏管理の基本を学んで頂いて、ぜひ改善に繋げて頂ければと思います。講義だけでなくその他の時間での懇親を重ねながら、親睦を深めて頂き、この場を共にした仲間として、今後も相談事があれば情報交換ができる関係をつくって頂きたいと思います。』と開講の挨拶をいたしました。
引き続き、営業課・小久保英明の「ブロイラー業界概要」でスクールは始まりました。国内の餌付け羽数や業者数、輸入鶏肉の国別推移などの資料により、鶏の業界がどの様な変遷で現在に至っているのか初めて聞かれた方もいたのではないでしょうか。
続いて、チャンキー種の育種元であるエビアジェン社の「育種改良」と、鶏の生理と日々の管理を関連付ける為にと「鶏の基礎」を戸田、1日目最終講義として森川が「育雛管理」をお話ししました。
「育種改良」ではチャンキー種がどの方向性で改良されているのか、また「育雛管理」では最終目標達成の為にいかに良いスタートを切る事が重要なのか、理解して頂けたのではないでしょうか。
【2日目】
昨晩の懇親会で更に親睦を深めた参加者は、1番ハードな2日目を、森川の「体重コントロールと斉一性管理」の講義でスタートしました。
餌付け後~生産初期までの育成期間に、いかにバラツキを抑え生理的曲線に対し体重をコントロール出来るかのポイントを、自分の農場との比較で再認識できたのではないかと思います。
またパソコンを使わずに手動のCV計算講習体験は皆さんにとって、初めてではなかったでしょうか。
続いて6番目の講義として「育成期後期から生産期初期の管理」を戸田より講演。巣外卵対策を絡めた講義には、頻繁に質問が出ていました。
午後からは田中による「オスの管理」。皆さんの関心が高い受精率改善について、野外例を紹介しながらの講演でしたので、受精率改善のポイントを掴まれたのではないでしょうか。
8番目の講義では「生産期の管理」として森川より。引き続き「舎内環境(換気)」を田中が講演いたしました。舎内環境では換気の基礎を中心に実際の風の流れなどを動画で紹介いたしました。
最終講義ではバイオセキュリティ部・太田獣医による「鶏病と衛生管理」の講演で2日目の日程を締め括りました。皆さんには少し難しい内容だったかも知れませんが、講演中の解剖ビデオは毎年のアンケート結果でも好評を得られているものでした。
【3日目】
昨晩岡山での最後の夜を楽しんだ皆さんは、最終講義である「種卵の管理」を受講。
田中は最後に「生きている種卵を確実にヒナにしましょう」と締め括り、皆さんは種鶏を飼育する上での最終目標を再確認できたと思います。
その後、恒例のグループ討議に移りました。3グループに分かれて約120分を費やし“良いヒナとは?
良いヒナを作る為には?”の2点について話し合いました。経験が浅い人も自分なりの意見を出し、意見交換に参加。仕上げ作業として、それぞれグループの代表がポイントを発表いたしました。
午前中で全ての日程が終了。終了式では菊池社長より一人一人に修了証が手渡され、弊社・山崎営業部長より『皆さんに3つのお願いをしたいと思います。1つ目は、修了証が1つのライセンスだと思って頂いて、プロ意識を持って頂きたいと思います。2つ目には、今回作って頂いたホットライン(友情)を遠慮する事無く、困った時にはお互いに使用して頂きたい。3つ目は、健康に留意して皆様の会社の役に立つように、そしてチャンキーをこよなく愛して頂きたいと思います。』との言葉で今回のスクールは幕を閉じました。
チャンキー種鶏の基礎管理習得を目的とした当スクールも、今回の卒業生で170名を超えました。今回の卒業生も、当スクールで学んだ事を持ち帰って頂いて、日々の業務の目的が明確になり、担当する作業内容が点から線に繋がってくる事を期待しております。
講義内容も更なる見直しを行い、次回も皆様にとって有意義なスクールに出来る様努めてまいりたいと思います。有難うございました。(m)